ひとりで神戸旅行(2015年) - 最終日


一日目のエントリーはこちら


itotto.hatenablog.jp


11月15日()


14日の夜はホテルに戻ってからそそくさと翌日走る準備を始めました。

22時前にはホテルに着いていたので「23時過ぎには寝られるかな」と思いながらゼッケンを付けたり荷物をまとめたりお風呂に入ったりして夜を過ごしました。荷物のまとまりが悪くて思っていたよりも時間がかかったものの、日が変わる前にはもうベッドに入ってしまいました。


ところが....。


いつもなら布団に入ってしまえばあっという間に寝てしまうのに、今日に限って一向に眠くなりません。それでも0時あたりまでは「そのうち眠くなるでしょ」と余裕を見せていたのですが、1時になっても2時になっても眠くなる気配がまったくありません。暗くして目をつぶったりもしてみたのですがまったくダメでした。



じょじょに眠れないことに焦り出すわたし...。

こういうときに焦り過ぎるのは禁物と本を読んで気持ちを落ち着けようとしたものの、時計をちらちら見ながら「いま寝ても4時間しか眠れない」「3時間しか眠れない」と焦りは募る一方。もう泣きたくてしょうがなかったのですがもう泣く気力すらわかないくらいに落ち込んでしまいました。


時計を見るともう3時。

移動時間を考えると6時半には起きないといけないのでもはや十分な睡眠を取ることは不可能だとあきらめて、せめて少しでも体を休めようとベッドにもぐりこんでみたもののやっぱりまったく眠れません。


しばらくベッドにもぐりこむ→時計を確認する→もぐりこむ→時計を確認する...


こんなことを繰り返しているうちにいつの間にか記憶が無くなりやっと眠ることができました。最後に時計を見たのは4時28分でした。


そしてハッと目が覚めたのは朝6時20分。目覚ましは6時30分にセットしていたのにその前に目が覚めてしまいました。




寝起きにこんなツイートをしていたのですが、これはもう完全に強がり(笑)
睡眠時間が足りなすぎて気持ち悪くてしょうがなかったです。頭は重いし吐き気はするし何より眠いしグダグダでしたが、それを言葉にしてしまうともう走ることができなくなりそうだったので精いっぱいポジティブな言葉を吐き出してみました。


ひとまず朝ごはんとして買ってきておいたおにぎり2個とお餅を食べてから熱湯風呂に入って目を覚まし、10分くらいかけてストレッチ。


当然こんなことくらいでは体調はよくなりませんが、それでも体は走るモードに切り替わって何とか走り出せそうな感じになってきました。


そんなわけでちょっと予定よりは遅れましたが7時10分前にはホテルを出て現地へと向かいました。




最寄りの江坂駅から新大阪へと移動し、そこで乗り換えて三ノ宮へと移動し現地に着いたのは8時。
スタートは9時なのでなんとか間に合いました。よかった...。


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と胸をなでおろしたのは一瞬で、荷物預りが8時15分までだということを思い出して急いで荷物を預けるために神戸市役所裏手にある荷物預りへと行きました。


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行ってみて驚いたのは、荷物預りのある場所やスタート地点に入るためにはゼッケンの確認が必要だったということです。
これは割り込みを防止するための工夫なのですが、ここまで厳密にやっている大会は初めて見ました。わたしがいままで参加したマラソン大会でもロープで割り込みを防止しようとかそうういことはやっていましたがここまできっちりやっているのは見たことがなかったです。


たしかにここまでやれば前のスタートゾーンに侵入しようとする人を排除できますが、これめちゃくちゃコスト(時間とお金と手間)がかかっているので他の大会ではなかなか真似はできないと思います。走る前から神戸マラソンのすごさに触れてちょっと感動しました(笑)


その後、無事に荷物を預けることができたのでトイレに行ったりスタート地点を確認したりしてスタート時間を待ちます。


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今回は陸連登録の部でのエントリーでしたのでスタートはAブロック。
こんな大規模な大会でAブロックからのスタートというのはとても申し訳ない気分になりますが、今回ばかりは少しでも走る距離が短い方がよかったので本当に助かりました。ただ、起きたときよりは幾分体調がよくなったものの、これからフルマラソンを走るような体調ではなくてむしろ一度フルマラソンを走ったあとのような倦怠感に見舞われていました。


走る前から終わってる...(笑)




そんなわけで今回はタイムはあきらめてとりあえず完走目指して走ってきましたが、結果はほぼこの目標どおりのタイムとなりました。


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自分でいうのもなんですが、ほぼ徹夜で走ってこのタイムが出せたのであればよく走った方だと思います。

この日は前日まで雨の予報だったのですが、いざ当日になったらめちゃくちゃ快晴でして気温は20度を超える暑さに見舞われました。雨と寒さ対策は考えていたのですが、まさか暑くなるとは思っていなくて本当に参りました。給水所では毎回3杯くらいの水を飲んでなんとか走り切りました。


さて。
そんなわけでなんとか無事に神戸マラソンを走りとおしたのですが、実は昨日ずっといっしょにいたりのさんと晩ご飯をいっしょに食べたルシフさん、ヨシノさんご夫婦がなんとこの日はマラソンの応援に駆けつけてくれました。スタートの時点では会うことはできなかったのですが、コース上の距離でいうと14km、20km、30kmくらい?(うろ覚え)、ゴール直前に沿道で応援してくれていました*1


マラソン大会に家族以外の方が応援にきてくれることなんて初めてのことでしたので、とてもうれしくてテンションがグッとあがりました。この応援があったことも今回ちゃんとしたタイムで完走できた要因だったと思っています。


ただ、たいへん恥ずかしい話なのですが14km地点で3人を見つけたときにあまりにうれしくて後ろを見ながら手を振り続けたところ前にあったパイロンに気付かずつまづいてしまい思いっきり転んでしまいました。たぶん人生であんなに思いっきり転んだことなんてないんじゃないか?っていうくらいものすごい勢いで転んでしまい、両手と右ひじ、右ひざに擦過傷を作ってしまいものすごい流血までしてしまいました(笑)

もうめちゃくちゃ恥ずかしくてそのときは痛いなんて思わなかったのですが、走っているうちにどんどん血が出て止まらなくなってしまい、さらに汗が流れてくると傷口に染みて泣きたいほど痛くなってしまいました。あほだ...。

でも転んだおかげというのも変ですが、途中途中にあった救護所に何度も行けましたし行くたびにスタッフの方々に優しくしていただいてそれがとてもうれしかったです。いままで80回以上マラソン大会に出ていますが、救護所を使ったことなんて今回が初めてでした。こんなに居心地がいい場所があったなんて知らなかったです。


無事完走したあとは完走メダルやフィニッシャータオルを受け取り、預けた荷物も受け取って着替えてから三ノ宮まで戻りました。
三ノ宮まではポートライナーで戻ったのですが、完走後のランナーが大勢詰めかけていてなかなか乗ることができませんでしたが何度か待って無事乗って移動することができました。フルを走った後にこういうことをしないといけないのが都市型というか参加人数が多い大会の難点だと思いました。


三ノ宮では今日応援してくれたお三方がいっしょにご飯を食べるべく待っていただいていました。
予想外に移動が遅くなってしまったためにかなりお待たせしてしまって本当に申し訳なかったです...。


お昼ご飯はここで食べました。


www.grill-ippei.com



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カツレツがおいしいということで頼んだのですが、これはもうおいしいという言葉では足りないくらいおいしかったです。
柔らかいけれど肉の味がしっかりしていてもう最高でした。これはもう肉好きの次女にぜったいに食べさせたいです。神戸に連れていくことがあったらぜひこのお店に連れて行こうと心に決めました。


そしてここでもごちそうになってしまいました。
神戸マラソンに走りに来たのかごちそうしてもらいに来たのかわからないくらい、二日間にわたっておいしいものごちそうしていただいちゃいました。このお礼はいつか必ず...。


お店を出て三ノ宮駅まで歩いてからみなさんとお別れをし、空港へと行こうかと思いましたが搭乗時間までまだ3時間以上あったので三ノ宮駅近くの銭湯へと行ってみることにしました。行ったのはなんとなく調べて覚えていた神戸クアハウスというところです。


www.kobe-kua-house.com


行くと結構混んでいました。駅から近いのでランナーがたくさん来ていたのかも知れません。
受付には何人か人がいたのですが、一番元気そうなおばちゃんのところで受付をお願いしました。


いとっと > 大人一人です
おばちゃん> 神戸マラソン走った人はゼッケン見せてくれたら割引だよ!
いとっと > ゼッケンはもう捨てちゃいましたね(ダメか...)
おばちゃん> あー、でもなんかおにいちゃん走ってそうな顔してるしいいよ、割引で!(親指を立てるしぐさ)
いとっと > (ゼッケンいらないんじゃん...)


ゼッケン見せて!と言いながらも結局ゼッケンなしでも割り引いてくれるという心の広さを見せてくれたおばちゃんにきゅんとしました。


入ってみておもしろいなと思ったのはここの内部構造と浴室の雰囲気。

まず構造についてですが3Fに男子用の更衣室があるのですがそこから階段を2階上ったところにお風呂があります。つまり3Fから階段2階分は素っ裸で歩いて行かないといけません。全裸になるのが好きな私にはたまらないのですが、ふつうの人には別の意味でたまらないだろうなと思いました。

みんな恥ずかしそうにしてたよね...。


そしてお風呂場の雰囲気がやたらレトロでとてもよかったです。
洗い場から浴槽に至るまで、とにかく全体的に雰囲気のある感じが心地よくてずっと湯船に浸かっていたくなる居心地の良い空間でした。



お風呂上りには念願の缶コーラを飲んだのですが、湯上りの気持ちよさとコーラを飲んでリラックスしたせいなのか座ったままウトウトしてしまいました。目を覚ましてからも頭がぼんやりとしていて「ここどこだっけ?」なんて思ってしまう始末でして、あのまま呆けていたら飛行機にすら乗り過ごしそうな勢いでした。

体がすごい疲れているんだけど、おいしいものを食べてお腹はいっぱいでさらにお風呂に入ったのですっきり気持ちよくて...という状態がとにかく最高によかったです。フルマラソンを走ったあとにお風呂に入ってボーっとするのは人生でも指折りに幸せな時間だと思います。


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16時過ぎには銭湯を後にしてポートライナーに乗って神戸空港へ。


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これはりのさんにもらった一日周遊券です。これで一日乗り放題だそうです。


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夕焼けがとてもきれいでした。

記録が出せなかったのはとても残念でしたが、こうやって神戸に来て走ることができてほんとうに楽しかったしまた来たいなということをこの夕焼けを見ながら考えていました。



神戸空港に着いたらすぐに搭乗手続きをし、あとは空港内をぶらぶら徘徊しました。


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空港はとてもこじんまりとしていて茨城空港と同じかそれよりちょっと小さいくらいでした。


ひととおり見て歩いた後は保安検査場を通り抜けて中で出発を待つことにしたのですが、中に入ってしばらくすると何度か放送が入りました。最初はちゃんと聞いていなかったのですがよくよく聞いてみると「茨城空港で濃霧が発生しているため、着陸できない場合神戸空港に戻るか羽田に着陸しますのでご了承ください」という内容でした。


ちょwwwそれは了承できないwww


いやいやさすがに羽田はないでしょ?と思っていたのですが、周囲がざわざわして不穏な空気が漂い始めてなんとなく不安になってきました。

え?本当に神戸に戻るとか羽田に行くとかありえるの?


その後、搭乗が始まったもののなぜか誰もそのことについて質問する人はおらず、わたしもなんとなく聞けずじまいでした。なんか口に出したら本当に戻る可能性があることを認めちゃうようで聞くのが怖かったんですよね(笑)

結局予定より10分ほど遅れて出発した飛行機は定刻から10分遅れたものの無事茨城空港に到着しました。
よかった....。


ただ、着陸がめちゃくちゃ雑で最初なにかにぶつかったのかっていうくらいガツンと降りたのが気になっていたのですがいざ飛行機を降りてみてその理由がわかりました。

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めっちゃ霧深かった...。

飛行機が戻らないといけないほどの濃霧ってこれか!とやっと納得したというか、むしろこの霧でよく着陸できたなと心底感心させられました。そして先ほどの着陸が荒かったのはこの霧のせいなのかと腑に落ちました。


そして空港からは車で宇都宮まで帰ってきたのですが、上三川までずっとこの濃霧が断続的に続いていて運転がとても怖かったです。濃霧怖い。


そんなわけで肝心のマラソンは散々でしたがとても楽しい二日間でした。

来年は家族全員で神戸に行けたらうれしいので来年も当選できますように!(おしまい)

*1:10km地点あたりでも見つけていただいたそうですがわたしは見つけることができなくて気付けませんでした....