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「ペースランナーは不要派」だけど、やる以上はきっちりとやってほしい

フルマラソンを走ったことがない方でも「ペースランナー」という単語を聞いたことがある人はいると思います。

ペースランナーは「ペースメーカー」だとか「ペーサー」だとかいろいろな呼び方があるのですが、その名が示すとおりランナーにとって目安になる速さ(ペース)で走ってくれる人のことをこう呼びます。

もうちょっと具体的にいうと、世界記録を出せるようなメンバーが走る大会では記録が出やすいようにペースランナーが前半からハイペースでレースを引っ張るという役割を担うこともありますし、一般人が出るようなマラソン大会であればたとえば4時間(サブ4)、3時間半(サブ3.5)、3時間(サブ3)といった時間内での完走を目指す人の目安となるペースで走ってその達成を支援します。


マラソンという競技それ自体は個人競技ですから、ペースランナーといっしょに走ることのメリットが何なのかわからないという人もいるかも知れません。たしかに走ること自体は1人で走ろうが100人で走ろうがとくに変わりませんし、むしろ1人で走った方がのびのびと走れる分、気持ちよく走れるんじゃないの?という意見にもそれなりに首肯できます。


それでもペースランナーがいた方が記録を達成しやすいというのは事実傾向としてありますし、その理由としては「走るペースを考えなくて済むから」だと言われてます。たとえば3時間以内で完走したい!と思って走っているときに1kmごとにちゃんと1kmあたり4分15秒以内のペースを守れているのかどうかを毎回気にして確認しながら走るのはすごく大変ですが、目の前にいるペースランナーがそのペースを刻んでくれるのであればそれにただついていくだけで予定のペースを守れるしその方が楽だというのはなんとなくわかると思います。


さて。
そんなペースランナーですが、わたし個人としては「市民マラソンにペースランナーは不要」だと思っています。
もう少し正確に言えば「ペースランナーはいなくてもいい」という消極的な不要派ではなく、「ペースランナーはいない方がいい」という積極的不要派であり、ペースランナーがいることによるメリットよりもデメリットの方が大きいのでいらないと思っています。


これについては以前別のエントリーでも書いたのと、このエントリーの趣旨からずれるので改めて詳しく書くことはしませんがペースランナーについては以下のようなメリット/デメリットがあると思っています。

  • メリット
    • ペース維持が楽
  • デメリット
    • ペースランナー周囲に集団ができるので危ない
    • 自分自身の体調やコースの状況に応じてペース変更できない


そもそもペースコントロールというのはランナーにとってもっとも大事な仕事だと思っているので、それをアウトソーシングしてしまうのはどうなの?と思っています。もちろんそんな大事な仕事だからこそアウトソーシングして走ることに集中したいということなんでしょうし、それをよしとするかどうかは人それぞれだと思うのですがわたしはそれがものすごく嫌なんです。


そんなわけでペースランナーには否定的なのですが、先日開催された高知龍馬マラソン2016でペースランナーについて書かれたこんな大会レポートを見かけました。


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大会レポ - レポート&評価・高知龍馬マラソン2016(2016年)


6時間のペースランナーについていったら関門で止められてしまったという話です。

これを読んで最初に思い浮かんだのは「ペースランナー仕事しろ!」でした。
上にも書いたとおりわたしはペースランナー否定派なので「関門に間に合うかどうかの判断くらいペースランナー任せにしないで自分で確認しろよ」という気持ちもありますし、いくらペースランナーが遅く走ったからと言って関門に遅れるくらい遅く走るのはおかしいだろうと思います。

ペースランナーについていかないといけないというルールがあるわけではありませんし、あくまでペースの目安になるランナーなんですからそれについていったら関門アウトだった!と怒るのは筋違いだと思います。


ただ、それはそれとしても6時間でのゴールの目安として走るべきランナーが関門でアウトになってしまうというのはさすがにまずいだろうとも思ったし、そっちの方にすごい違和感というか「このペースランナーはちゃんと走ってたの?」という疑問がわいてきたのです。


そんなことを考えながら他のレポートを読んでいたらこんなのもあがっていました。


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大会レポ - レポート&評価・高知龍馬マラソン2016(2016年)


実際がどうだったのかは見ていたわけではないのでなんとも言えませんが、こういう感想をもった方もいると。


そしてさらにレポートを読んでいたらなんとペースランナーの方もレポートを書いていました。


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大会レポ - レポート&評価・高知龍馬マラソン2016(2016年)


大会レポートは投稿に対するコメントができないので投稿者同士がやり取りすることはできない仕組みになっているので、こんなふうに投稿をとおしてやり取りがなされているのは初めてみました(笑)

このペースランナーの投稿には最初の投稿者がいいねをつけていたのでこれは和解したと受け止めてよいのでしょうか。



と、何だか当事者同士では解決してしまったようなのであえて口をはさむのも気が引けるのですが、ペースランナー自体の是非はともかく、ペースランナーとして走る以上はやはりちゃんとその役割をまっとうして欲しいというのがこのエントリーの趣旨です。

ペースランナーがどれほど難しい役割かというのは一ランナーとして理解しているつもりですし、当日のコンディションや体調など不安定な要素を考慮すれば予定のペースを守り続けることは至難のわざだと思います。ただ、だからこそやるなら最後までやりきってほしいと思うのです。


ペースランナーなんていらないといいながらなぜそんなふうに思ってしまうのか。正直わたし自身もよくわかっていなくてちょっと戸惑いながらこのエントリーを書いています。