「ランニングスクール+Q」というサイトを一ヶ月使ってみたよ


5月末にフォロワーの方からランニングをする人用のサイトとして「ランニングスクール+Q」を教えてもらいました。



日々のランニングをサポートするサイトというのはいろいろとありますが、わたし自身はあまりそういったものを使っていません。理由はいろいろとあるのですが、一番の理由は登録したり使い方をおぼえたりするのがめんどくさいっていうのが大きいです。走った距離はメモ帳かExcelで管理できますし、走ることを目的としたSNSにもあまり興味がありません。


ですが、何事も一度は使ってみないとその良いところも悪いところも分からないだろうと思い、まずは一ヶ月使ってみました。

その感想について簡単にまとめます。


使い方について


まずはどういう使い方をしたらいいのかが分からなかったので「初めての方へ」というページを読んでみました。


ランニングスクール+Qは、ランニングをはじめたばかりの人も、記録を狙うランナーも、日々のランニングに役立てられるノウハウをご紹介する、ランナーのためのWebスクールです。
高橋尚子さんや金哲彦さんをはじめとした、一流コーチ陣が教えてくれるノウハウを凝縮、実力に関係なく、ランナーが必要とするすべてが詰まっています。

http://www.runningschoolq.jp/start/index.html


とりあえずランニングをする人に必要な情報の入ったサイトということのようです。
もっと具体的に何ができるのか調べようとサイト内をのぞいてみると以下の部分に説明がありました。



ここにあるとおり「学ぶ」「記録する」「交流する」「参加する」という4つの使い方があるようです。

使い方 内容
学ぶ 走り方やトレーニングに関する情報を走力に見合ったレベルに咀嚼して提供してくれる機能
記録する トレーニングした記録を残すための機能
交流する 他のユーザーとの交流を図るための機能
参加する サイトが主催するイベントへの参加に関する情報を提供するための機能


この中で「交流する」と「参加する」はあまり興味がわかなかったので今回は利用しないことにしました。興味をもてなかった理由としては「交流する」はアクティブユーザーが少なそうに見えたこと、「参加する」はイベント更新情報はほぼ途絶えていたためです*1

今回はユーザー登録をしたうえで、「学ぶ」と「記録する」についてのみの利用しましたのでその感想をまとめます。

よかった点

使ってみてよかったのは以下の2点です。

    • 参考になる情報が多い
    • 走る距離の目標を立てて日々管理することができる

「参考になる情報が多い」というのは、ランニングに関する有益な情報がたくさんある点です。



こんなふうに走力に分けてトレーニング方法がしっかりとまとめられているのはすごいなと感心しましたし、初めてフルマラソンを走る前に知りたかったなと思いました。具体的な練習方法も書いてあってすごくわかりやすいです。走る意欲はあるけどどうやったら速く長く走ることができるようになるのかわからない初心者にとっては、こういう情報はとてもありがたいです。

あとは既にやっている練習が間違っていないかどうかの答え合わせにもなって、それもよかったなと。


次に「走る距離の目標を立てて日々管理することができる」というのは、ある期間に走る距離を目標として設定して日々その進捗を管理できる機能があってそれが使いやすくてよいという点を評価しています。




わたしは今までテキストファイルに毎日の走行距離と月間走行距離をまとめていましたが、それに比べるととても見やすいし登録しやすいし非常に重宝しています。月の初めに走りたい距離を決めて登録したら、あとは都度走った距離を登録するだけで達成度が評価されて表示されます。達成率という数字で示されるとがんばろうという気になります。


使いやすくしてほしい点

使ってみてもうちょっと使いやすければいいのになと思った点を列挙します。

目標設定はできるけど達成しても何もならない

上でもよかった点として書いたとおり、期限を設けてその日までに××km走る!という目標を立てることができる機能があります。走った距離を登録すれば、自動的に計算して目標の達成度まで計算してくれるとても便利な機能です。



ところがこの機能を使って期限までに目標を達成してもなにも起きません。100%を超えた数値が出るだけなのです。

別に表彰してくれとかそういうことを言いたいわけではなく、目標を達成したらそれなりに何かしらのアクションが欲しいなと思うのです。画面の一部の色を変えて「達成!」と表示するだけでもいいと思うし、SNS的な使い方を促進したいのであれば目標を達成したユーザーをメイン画面などで公知するようにしてもよいと思います。

なんとなく達成しても何も反応がないのは寂しいと思うし、そのあたりうまくリアクションが取れたら使う人がもっと増えるんじゃないかと思います。

あとはそもそも目標は週、月、年単位くらいで立てるくらいしかないのですから、その期間ごとに目標を立てられるようにすればより使い勝手も良くなるし、制限が加わるので作りやすくもなると思います。


コース登録をするときに使う地図がすごく不便

走るコースを登録する際に、地図を使って登録をするのですがこれがとても使いにくいと感じました。
公道はそんなに問題はないのですが、公園内をコース登録しようとすると歩道が表示されなくてほとんど使い物にならない状態です。

わたしが走った距離を測定するときに使っている「キョリ測ベータ」はとても使いやすくて便利なので、あんなふうな地図で使えるようにしてほしいです。あと登録済みの地図が少な過ぎて参考にならないってのはしょうがないんですかね...。

まとめ


そんなわけで「よかったところ」と「こうだったらいいのに」と思ったところを簡単にまとめてみました。

で、一ヶ月使ってみてこれからもこのサイトを使ってみたいかとあらためて自分自身に問うてみると、イエスとノーが半分ずつくらいといった感じです。走った距離を計測したり、トレーニング方法を模索するというサポート的な使い方をする分にはとてもいいと思うのですが、一方ではこのサイトでなければならない理由がほとんどないなとも感じました。


距離管理だけであれば別に自分でExcelやメモ帳に記録したり、もしくは自分で簡単なサイトを作ってもいいと思います。その方がいろいろとカスタマイズできますし、そもそもランニングに適した便利なサイトは既にたくさんあります。
たとえば走行距離やSNS、大会情報などはRUNNETやJogNoteという有名サイトがあります。もちろんこのサイトも機能的にはまったく劣っていませんが、いまそちらのサイトを使っている人や独自に自分で管理している人があえて乗り換えようと思えるほどこのサイトに魅力があるかというと難しい気がします。

なんだかんだいって、移行する手間というのが移行してもらう際に一番の障壁になる気がします。



もちろんランニングに関する情報がまとまっている点は非常に優れていると思いますしそれは強みになると思います。ですが、一方でそういった情報は一度参照して身についてしまえばもう読まなくてもいい情報でもあります。つまり何度も訪れる必要があまりないのです。もしかしたらそういった情報が日々アップデートされているのかも知れませんが、日々使っていてもあまり目につきませんでした。

もしかしたらたまに送られてくるメールマガジンがその役割を果たしているのかも知れませんが、わたしはあれはほとんど読みませんでした。サイトの更新情報も最初は見てましたが、あまりおもしろい情報がなくてそのうち見なくなりました。サイト内のメッセージングや通知機能で案内がみられたらうれしいなと思いました。なんて勝手なこと書いちゃいますけど。


あとこれは個人的に興味がわいてきたのですが、このサイトのどこにお金が発生しているのかわからなくてすごい気になりました。

このサイトを眺めていて思ったのはわりとお金がかかっていそうだということでした。
なのにユーザー登録は無料だし、その後もユーザーからお金を徴収しようという雰囲気がなく果たしてどこからの収入をもとに運営されているのかすごく気になりました。ちょっとだけ出稿されている広告じゃあまりいい収入にはならなそうですし、利益はおろかこのサイトを運営していけるだけの収入にもならないような気がします。

なので、もしこのサイトが単独で利益を生み出せて成り立っているのであれば、どういった部分でマネタイズしているのかはすごく興味をもちました。いろいろと想像はしていますが...。


と、そんなわけで気になることはたくさんありますが、ひとまず使ってみて感じたことをまとめてみました。
試用期間が1か月というのはやや短いかなと思いましたが、自分に合う/合わないを見極める程度であればちょうどいい長さだなと思います。これからもおもしろそうなサイトがあればとりあえず1か月くらい使ってみるということをやってみたいと思います。

*1:いま改めて確認したらイベント更新情報はそこそこ更新されていました。見間違えたのかな...。